デザイナーのかもゆうこです。
今日はポーラ文化研究所主催の「結髪実演 遊女のヘアスタイル「横兵庫」に参加してきました!
今回もすごく面白かった!
というのも、実は2年前に箱根のポーラミュージアムでやったイベントにも参加していました。その時の実演が非常に面白かったので今回も非常に楽しみにしていたのです。下はその時の写真です。
目次
遊女の髪型
前回参加した時は「束髪」という町娘の髪型に結いましたが、今回は遊女の髪型である「横兵庫」を結います。
会場入り口に並べられた1/2の見本。造形が細かくて面白い。
モデルさんも遊女風の装いとお化粧で登場。
これは「兵庫髷」という髪型で、ここから「横兵庫」に結い直していきます。
髪を洗うのにアタック?!
撮影できる場面が限られていたので、記憶からメモを書き起こしました。
講師の村田孝子さん、話がすっごく面白い!実演の前に講演があったのですが、浮世絵などの資料を元にしてくれるお話が「そうそう!そういうことが聞きたかった〜!」というものばかりで、完全に見る目が変わります。
実演中も面白い小ネタがぽんぽん出てきます。
鬢付け油の恐ろしさ
あれだけ複雑な髪型を固定するのには、鬢付け油という特殊な油を使います。お相撲さんも使っているものですね。
村田さんが聞いた話では、京都の芸子さんで髪を洗うのにアタック(洗剤)を使っている人がいたとのこと。
また、その話をうけてとあるお相撲さんに「アタック使うんですか?」と聞いたところ、
「ううん。400円くらいのシャンプーを1本使います。」
と言われたそうです。
衣類用洗剤に、シャンプーまるまる一本。
すごい世界だ。
髪結いさんは歯が強くないとなれない
これは元結(もっとい)を使う時に力が必要なため、歯を使うからだそうです。入れ歯じゃ難しいそうですよ。
髪結いさんは白い服を着る
結う黒髪がよく見えるように、必ず白い服を着るそうです。「汚れないのかな?撮影用かな?」とか思っていたのですが、それ以前の問題だった。
白塗りじゃないと合わない
髪型がとても華やかなので、普通のファンデーションでは顔が沈んでしまうらしく、白塗りをするくらいで丁度良いのだとか。へえ〜。
「昔の人はよくわかっていた」と仰ってました。
時代劇の日本髪は…
多くの時代劇の日本髪は、時代背景が合っていないそうです。
というのも、なかなか予算が出ず、そこまで気にしていられないのだとか。
髪型の時代背景まできちんと合わせているのは、本当に数えるくらいだそうです。
京都、江戸の違い
西と東で、同じ髪型でも呼び名が違うとか、色々とあるのですが印象的だったのが、
「京都は着るものがあっさり目で、髪型がすごく豪華。江戸は逆に髪型があっさり目だけど、着物がすごく豪華」
というものでした。比べたものとか見てみたいな〜。
完成
約50分ほどで、横兵庫が出来上がりました!
日本髪の実演を見て思うのが、「絵で見たりして想像していたよりも、しっくりくる。そして品がある」ということ。
なんかこうキャバ嬢のような盛り盛りのイメージをしていたのですが、実物を前にすると、思っていた以上に馴染んでいるんです。
確かにすごく華やかだけど、唐突感がなく、完成された美がそこにある、という感じです。髪結師さんすごいな〜、かっこいいな〜。
兵庫髷を結う手順の途中で、髷を真ん中から割って横兵庫を作りました。一気に華やかになりましたね!
かんざしをたくさん挿している時はワクワクしました!
おわりに
それにしてもこんなに豪華なイベントが無料ってお得すぎやしませんか?
有料になってもいいので是非また開催してほしいです。ポーラ文化研究所さん、よろしくお願いします!